目指せ!100万kW 地域でつくる"再生可能エネルギー"

亜臨界水処理

亜臨界水処理が切り拓くバイオマス利活用の新地平!!

  • 亜臨界水処理とは?
    水は、気圧が低い高山では100℃に満たない温度で沸騰し、逆に圧力が高くなればなるほど沸点が高くなり、一般的には圧力鍋にみられるように短時間で調理できるようになります。
  • 亜臨界水処理は、この原理を応用し、密閉された圧力容器内を臨界点未満(圧力22MPa未満、温度374℃未満)の状態(=亜臨界域)にして、その中の有機性原料を低分子化、活性化するものです。
  • 亜臨界水処理のメリット
    ①処理の迅速化
    亜臨界水処理(加水分解プロセス)は圧力容器に投入後、約1~2時間で投入原料の低分子化を実現します。
    ②次工程のメタン発酵プロセスの短縮化
    通常のメタン発酵施設では、発酵プロセスに1ヶ月間ほどを要していたものが、5日~7日間ほどで良質なメタン(CH4)を含むバイオガスを生成します。
    ③有機性廃棄物等の無害化、無菌化
    亜臨界水処理のもう一つのメリットとして、様々な有機性廃棄物を低分子化・活性化することで、無害化・無菌化を実現します。
    従来この分野では焼却処理が主役を担ってきましたが、二次公害を排出することが少ない亜臨界水処理の登場で、病原菌を含む感染性廃棄物(医療廃棄物)や使用済み紙おむつ等も、細菌・ウィルスを分解し無害化するので、一石二鳥にも三鳥にもなる効果が期待されます。
  • 亜臨界水処理については、農林水産省が監修している「こちらの資料」にも判りやすく解説されていますのでご覧ください。

メタン発酵による再生可能エネルギーの創出

  • メタン発酵による食品系廃棄物利活用
    メタン発酵プラントの前処理として亜臨界水処理が貢献することは前述のとおり。
    523万トンにも上る(令和3年度)わが国の食品残さの処理については、堆肥化も思うようには進まず、多くが焼却処理に回っている現状にあってメタン発酵プロセスの存在意義は大きなものがあります。
    しかしながら、そのメタン発酵施設もFIT(電力固定価格買取制度)の恩恵がありながら思うようには進展しないまま買取価格も低下の一途を辿っています。
    何故か?
    理由は三つ考えられます。
    ・何百、何千立法メートルもの消化液を蓄えたタンクを設置するための敷地の確保
    ・投入原料と同じほどの排出量の消化液を処理するための排水処理施設と放流先の確保
    ・日々排出される消化液と汚泥が、理想通りに「液肥」や「堆肥」として農地に散布できない。
  • 亜臨界水処理+湿式メタン発酵」の隘路
    亜臨界水処理は、発酵プロセスの短縮化により消化液の排出量を低減させることは可能だが、それにしても相当量の消化液の排出と処理を避けては通れない。
    その消化液と脱水汚泥は「液肥」と「堆肥」として農地に常時散布できれば理想。
    ところが、現実にはそのようにはなっておらず、多くの湿式メタン発酵施設がこの課題(悩み=散布時期の限定)に直面しています。
  • 亜臨界水処理+湿式メタン発酵」プロセスの致命的な矛盾
    ・そもそも亜臨界水処理では、加水分解後の投入原料はほぼ脱水された状態で排出される。
    ・にもかかわらず、折角一定の含水率に保たれた加水分解処理物を大量の消化液を貯える発酵槽プールに、なぜ投入しなければならないのか?
    ・発電のためとは言え、大きな疑問が残ります。

「乾式メタン発酵」という提案

  • バイオガスNETは、この疑問に対して乾式メタン発酵という解答を用意します。
    メタン発酵施設は「湿式メタン発酵」と「乾式メタン発酵」の二つのタイプに区分されます。
    湿式メタン発酵は前項までに述べてきたように大量の消化液のプール(発酵槽)に有機性原料を投入してメタン発酵を促す。槽内の濃度を適性に保つために水分が不足する場合はさらに水または循環水を加える必要がある。
    ・対して、乾式メタン発酵は横型、若しくは竪型の発酵槽内に有機性原料を投入して、適量の循環消化液を散布してメタン発酵を促す。
    ・乾式メタンの「消化液が原料に浸透しきれない」という弱点に対しては槽内のセンサーにより最適な発酵環境を維持してきたが、亜臨界水処理を施した原料とのマッチングによりさらに最適な環境を確保維持することができることとなった。
    ・以下の表で「焼却処理」「湿式メタン発酵」「乾式メタン発酵」を比較することで、それぞれの有機性廃棄物(バイオマス原料)の処理の特徴を見ることにします。
    項 目焼 却 処 理亜臨界水処理+湿式メタン亜臨界水処理+乾式メタン
    1.処理方式焼却処理亜臨界水処理+湿式亜臨界水処理+乾式
    ※処理に伴う消化液*******消化液と脱水汚泥排出なし(乾式発酵槽で循環)
    2.処理に伴う排ガス煙突排ガス発電機の排気発電機の排気
    3.施設からの排水場合による大量の消化液、排水処理必要無し
    4.排ガスの排出高度の排ガス対策必要発電機の排気発電機の排気
    5.ダイオキシン類高度の排ガス対策必要無し(焼却工程なし)無し(焼却工程なし)
    6.CO2の排出有り、脱炭素に逆行発電機の排気発電機の排気
    7.処理後の残さ燃え殻、ばいじん肥料等、※脱水処理不可欠肥料や固形燃料、無駄なし
    8.施設の設置許可法8条または法15条施設不要(※ただし産廃の場合)不要(※ただし産廃の場合)
    9.生活環境影響調査最長4季節+調査書不要(※ただし産廃の場合)不要(※ただし産廃の場合)
    10.建基法51条但し書都市計画区域内、必要不要(※ただし産廃の場合)不要(※ただし産廃の場合)
    11.廃棄物処分業許可一廃または産廃処分業一廃または産廃処分業一廃または産廃処分業
    12.許認可期間※a3年以上2年程度1~2年程度
    13.周辺住民の受止め非常に厳しい脱炭素、再エネ評価、臭気対策脱炭素、再エネ評価、臭気対策
    14.事業収支、安定性高い、一概には言えない高い、固定価格買取り制度等高い、固定価格買取り制度等
    15.基板/希少金属等対応困難取出し可能 ※b取出し可能 ※b
    ※a=通常に手続きが進捗した場合。行政・周辺地域・申請者側(内容不備等)の事情で変動。
    ※b=基盤や電子回路に付着する樹脂類は加水分解され、希少金属を取り出せる。ただし、処理後残さからの選別工程が必要、または外部に有価物として販売可。

亜臨界水処理+乾式メタン発酵」による再エネの新たな挑戦!!

  • バイオガスNET亜臨界水処理+乾式メタン発酵」を武器に、再生可能エネルギーの新たな地平を切り拓きます。
    ・地球温暖化、気象変動、脱炭素・・・、待ったなしの社会的課題に直面している中、毎年何百万トンという有機性廃棄物の処理に費やす化石由来エネルギーとCO2排出の抜本的な解決策として、バイオガスNETは、亜臨界水処理+乾式メタン発酵」再生可能エネルギーの有効性を世に問い続けます。
  • 亜臨界水処理+乾式メタン発酵」施設の実現
    この施設は、新しい組み合わせの発想に基づくもので、まだ社会的にはあまり知られていません。
    ただし、この考え方を体現した特許は既に公開されていて、特許に裏打ちされた技術体系です。
    亜臨界水処理+乾式メタン発酵」施設に関心を持たれた方、ぜひとも実現させたいとお考えの皆さん、率直な想いをお聞かせください。

お気軽にお問い合わせください。

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